
結論: 不動産・リフォームのInstagram集客は、完成写真をきれいに見せるだけでは相談につながりません。「どんな条件の物件で、何を課題とし、どこまで担当し、どんな制約の中で判断したか」を30秒で示し、投稿ごとに一つの相談窓口へつなぎます。許諾、個人情報、広告表示を撮影前に確定することが出発点です。
対象読者: 地域の不動産会社、工務店、リフォーム会社、住宅設備会社でInstagramから相談を増やしたい経営者・広報担当者
施工事例を投稿しても「いいね」は付くのに相談が来ない。よくある原因は、映像が下手なことではなく、視聴者が自分の状況に当てはめる材料と、次に進む窓口が足りないことです。劇的なビフォーアフターだけでは、築年数、工事範囲、予算条件、居住中かどうかが分からず、「自分の家でも可能か」を判断できません。
総務省統計局の2023年住宅・土地統計調査では、空き家は900万2千戸、空き家率は13.8%でした。住宅に関する相談の裾野は広い一方、物件と工事は個別性が高い領域です。総務省統計局の結果概要で数値を確認できます。Instagramの役割は、一律の答えを断定することではなく、「自社はどんな情報を確認し、どう判断するか」を見せて、適切な相談へ進んでもらうことです。
この記事では、不動産・リフォームのInstagram集客を5ステップで設計します。コピペできる実務テンプレート8本、30秒Reel台本、公開前チェック、相談後まで測る指標を用意しました。なお、ここで紹介する株式会社Tipの支援範囲はSNSの企画・制作のみで、不動産の査定、売買・賃貸の仲介、工事契約は含みません。
目次
まず結論|施工事例を相談につなぐ5ステップ
| ステップ | 実務 | 完了の基準 |
|---|---|---|
| 1. 相談を絞る | 1投稿1テーマにする | 視聴後の行動が一つになった |
| 2. 許諾を固める | 撮影・広告表示を確認 | 誰が何をいつまで出せるか記録した |
| 3. 根拠を整理 | 事例カードを作る | 条件・範囲・制約・主体がそろった |
| 4. 30秒で伝える | 課題・判断・結果を撮る | 消音でも内容を理解できる |
| 5. 導線を改善 | 専用フォームと計測 | 相談化まで月次で追える |

Instagramは入口です。会社情報、事例の詳細、相談条件を置く自社サイトが不明確なら、先にホームページから集客できない中小企業の共通点と立て直し7ステップで、ページごとの役割とCTAを見直してください。アカウント設計全体は和歌山のInstagram集客を地域客につなげる実践手順も参考になります。
施工事例Reelが相談につながらない4つの理由
完成映像だけで条件が分からない
同じキッチン改修でも、建物種別、築年数、配管、施工範囲、商品、居住状況で費用も期間も変わります。完成後の映像だけを見せて価格を一言で出すと、視聴者は別条件でも同額だと誤解するかもしれません。問い合わせ後に「思っていた話と違う」となれば、双方の時間を失います。
投稿の対象が広すぎる
売却、購入、賃貸、空き家、相続、外壁、水回り、断熱を一度に並べると、誰向けかぼやけます。アカウント全体で複数サービスを扱っても、1投稿では相談テーマを一つにします。
個人情報と広告表示を後回しにする
物件には、表札、郵便物、車両番号、窓からの景色、図面、鍵、端末画面など、所在地や人物を推測できる情報があります。撮った後にぼかす前提では、不要な情報を取得し、編集漏れも起こります。また物件広告に該当する投稿は、必要な表示を確認しなければなりません。
行動が「DMください」だけ
DMは手軽ですが、担当不在、質問漏れ、返信遅延が起こります。投稿ごとの相談フォームがあれば、相談内容、地域、建物種別、希望時期を最低限そろえ、適切な担当へ渡せます。
ステップ1|1投稿1相談に絞る
最初に「誰が、何に困ったとき、どんな相談をする投稿か」を一文で決めます。サービス名ではなく、相談者の状況で切るのがポイントです。「リフォーム検討者」より「築20年以上の戸建てで冬の寒さを相談したい人」の方が、内容と窓口を設計できます。
既存の問い合わせを30件ほど見返し、最初の質問を並べます。件数がなくても、営業、施工、受付の3者から聞けば材料が出ます。相談単価だけでなく、説明しやすさ、対応地域、自社の強み、季節性を見て、最初の8テーマを決めます。
【1投稿1相談の企画シート】
対象者: [地域・建物・状況]
最初の悩み: [本人が使う言葉]
この投稿で分かること: [1つ]
見せる事実: [条件・工程・判断]
投稿後の行動: [専用フォーム/電話/見学]
担当部署: [部署名]
※そのままコピーして使えます
「空き家で困っている人へ」のような大きなテーマは、「雨漏り跡を見つけたら最初に撮る3か所」「売却相談前に探す書類」のように、1本で終わる行動へ分けます。判断が資格や契約を伴う内容は、投稿で結論を出さず、免許表示のある担当窓口へ案内します。
ステップ2|撮影許諾と表示事項を先に確定する
撮影前に、所有者・施主、入居者、施工会社、設計者、管理者など、権利と責任のある関係者を整理します。許諾は「SNS掲載OK」の一言で済ませず、撮影場所、公開媒体、期間、広告利用、二次利用、取り下げ方法を確認します。許諾が曖昧な箇所は撮りません。
【施工事例の撮影・掲載確認】
対象物件/工事: [管理番号]
撮影できる場所: [範囲]
公開媒体: [Instagram/自社サイト等]
公開期間: [開始日・終了条件]
写してはいけない物: [表札・窓景色・図面等]
広告への二次利用: [可/不可/都度確認]
取り下げ窓口: [担当・連絡先]
確認日/確認者: [日付・氏名]
※そのままコピーして使えます
個人情報保護委員会のQ&Aでは、特定の個人を識別できる写真は個人情報に該当し得ます。個人情報保護法Q&Aを確認し、利用目的の通知・公表や適切な取扱いを社内ルールに落としてください。実務では、顔だけでなく、声、持ち物、家族写真、郵便物、車番、位置情報、鏡や窓の反射まで確認します。
不動産広告に当たる投稿は、宅建業者の広告審査担当が必要表示を確認します。不動産の表示に関する公正競争規約は、インターネット広告も対象に表示基準を定めています。物件概要を小さく隠したり、最新条件と異なる古い投稿を残したりしない運用が必要です。
ステップ3|事例の根拠をカード化する
撮影前に、事例の事実をA4一枚へまとめます。現場担当が説明した内容を、広報が派手な表現へ変えないための共通台本になります。

【施工事例カード】
物件種別/築年数: [例 戸建て/築28年]
地域表記: [市町村まで等、許諾範囲]
相談時の課題: [事実]
施工範囲: [含むもの・含まないもの]
採用した方法/素材: [名称]
期間: [着工〜完了、天候等の条件]
制約: [構造・居住中・予算等]
自社の担当範囲: [設計/施工/紹介等]
確認者/確認日: [担当・日付]
※そのままコピーして使えます
費用を出すなら、税込・税別、施工範囲、商品、諸経費、撮影時点、個別条件で変わることを同じ投稿に書きます。安さだけを強調し、適用条件を離れたリンクに隠すのは避けます。消費者庁は、実際より著しく優良であると示す表示を優良誤認として規制しています。消費者庁「優良誤認とは」で考え方を確認できます。
費用表示は、表示額、税込/税別、含む工事、含まない費用、商品・仕様、算定時点、個別差、社内の根拠資料を一組で確認します。「現地条件と選択仕様により変わります」という注意も、金額から離さずに表示してください。
「地域最安」「必ず高く売れる」「資産価値が上がる」といった比較・将来表現は、客観的根拠と適用条件を示せないなら使いません。自社が担当した範囲も明記し、設計者、施工者、仲介者の実績を混同しないようにします。
ステップ4|30秒Reelを同じ型で撮る
Reelは毎回構成を変えず、「悩み→課題→判断→結果→相談」の型で撮ります。Instagram公式の案内ではReelのアスペクト比は1.91:1から9:16、最低30fps、最低720ピクセルです。InstagramヘルプのReel仕様を制作前に確認してください。実務はスマートフォンの縦9:16で統一すると再利用しやすくなります。

【30秒施工事例Reel台本】
0〜3秒: 「[対象者]が[悩み]で確認したい3点」
3〜12秒: 施工前の課題を同じ画角で提示
12〜20秒: 採用した方法と、その理由
20〜25秒: 制約・対象外・個別差を説明
25〜28秒: 完成または途中経過
28〜30秒: 「[相談テーマ]は専用フォームへ」
字幕: 条件・担当範囲・確認日を明記
※そのままコピーして使えます
ビフォーとアフターは画角、高さ、レンズ、照明条件をできるだけそろえます。Beforeを暗く、Afterだけを明るく加工すると、実際以上の差に見えます。色調補正を行った場合も、素材の色判断を誤らせない範囲にとどめます。
【キャプションの型】
[地域を広めに表記]の[物件種別・築年数]事例です。
課題: [相談時の課題]
対応: [施工・提案の範囲]
制約: [個別条件]
期間: [期間と前提]
費用: [出す場合のみ条件付きで]
当社担当: [自社の担当範囲]
同じ結果を保証するものではありません。
[相談名]は [専用URL/電話] へ。
※そのままコピーして使えます
音声なしでも理解できる字幕を付け、1画面の文字を詰めすぎません。AIは字幕の短文化や複数案の整理に使えますが、物件情報、顧客名、未公開図面を外部サービスへ入力しないでください。価格、施工内容、広告表示は必ず担当者が原資料と照合します。
ステップ5|相談フォームと数字をつなぐ
投稿ごとに相談先を一つにします。リフォーム事例は工事相談フォーム、売却・購入・空き家は免許表示と担当主体が明確な相談窓口へ分けます。SNS制作会社の窓口と、不動産取引を担う事業者の窓口は混同しません。

【初回相談フォームの最小項目】
相談テーマ: [選択式]
対象地域: [市町村]
建物種別: [戸建て/集合住宅/その他]
現在の状況: [100字以内]
希望時期: [選択式]
希望連絡方法: [電話/メール]
個人情報の利用目的: [リンクと同意]
※そのままコピーして使えます
最初から登記情報、本人確認書類、詳細住所を集める必要があるかを検討します。初回相談に不要な項目は外し、個人情報の利用目的、保存先、閲覧権限、削除ルールを決めます。正式な査定や契約へ進む際は、担当事業者の手続きに切り替えます。
Instagram Insightsを利用するにはビジネスまたはクリエイターアカウントが必要です。視聴数、リーチ、総視聴時間、平均視聴時間、フォローなどを確認できます。Instagram公式のInsights案内で対象指標を確認できます。ただし最終目的は再生ではなく相談です。
【月次の相談導線シート】
投稿名: [タイトル]
再生/リーチ: [数値]
保存: [数値]
プロフィール遷移: [数値]
フォーム開始/送信: [数値]
相談化/来店・現調: [数値]
相談者が見た投稿: [任意回答]
次月に直す1点: [フック/根拠/CTA/フォーム]
※そのままコピーして使えます
再生は少なくても相談化した投稿は、地域と悩みが合った可能性があります。逆に再生だけ多いなら、対象地域が広すぎる、事例の条件が不足している、相談先が見つからない、フォームが長すぎる、の順に確認します。外注費を検討する際は和歌山のSNS運用代行の費用相場と選び方で、作業範囲とKPIの分け方を確認してください。
公開前に止める8項目

【公開前8項目】
[ ] 撮影・掲載・二次利用の許諾範囲が記録されている
[ ] 顔・声・表札・車番・郵便物・位置情報がない
[ ] 物件条件、施工範囲、制約を同じ投稿で示した
[ ] 価格の範囲、時点、税込/税別、個別差を確認した
[ ] 自社の設計・施工・仲介等の担当範囲が正確である
[ ] 不動産広告の必要表示を有資格・担当部署が確認した
[ ] 投稿ごとの相談先と個人情報利用目的が明確である
[ ] 公開日、更新担当、終了・訂正ルールが決まっている
※そのままコピーして使えます
一つでも確認できない項目があれば、投稿日時より確認を優先します。予約投稿後に物件条件や募集状況が変わる場合もあるため、公開当日に担当者が再確認してください。
よくある質問
Q. 施工事例は何秒にまとめるとよいですか?
最初は20〜40秒、1テーマで十分です。工程が多い場合は1本に詰めず、課題編、施工判断編、完成編に分けます。重要なのは秒数より、条件と相談先が消音でも分かることです。
Q. お客様の顔をぼかせば掲載できますか?
ぼかしだけで判断しません。顔以外の声、家族写真、表札、郵便物、車番、室内、位置情報から特定される可能性があります。利用目的と許諾範囲を確認し、原則として最初から個人を画角に入れない設計にします。
Q. 工事費用は出した方が相談が増えますか?
判断材料にはなりますが、範囲や条件がない金額は誤解を招きます。税込・税別、含む工事、含まない費用、商品、算定時点、個別差を同じ投稿で示せる場合に限って検討します。
Q. ビフォーアフターだけでは不十分ですか?
完成の魅力は伝わりますが、相談判断には課題、選んだ方法、制約、自社担当範囲が必要です。同じ画角で比較し、判断理由を短く入れてください。
Q. DMだけで相談を受けてもよいですか?
可能ですが、質問漏れ、担当不在、返信遅延が起きやすくなります。定型返信と専用フォームを用意し、個人情報をDMに書き込みすぎないよう案内すると安全です。
Q. 売却査定の金額をReelで示せますか?
物件ごとの査定は条件確認が必要です。SNSだけで価格を断定せず、宅建業者側の表示・査定手順と根拠に沿って担当窓口へ案内してください。SNS制作支援と不動産取引の担当範囲を混同しないことも重要です。
Q. AIで台本や字幕を作ってもよいですか?
構成案や短文化の補助には使えます。ただし顧客名、住所、図面、見積書など未公開情報を入力せず、価格、工事内容、広告表示を原資料と人の確認で確定してください。
Q. 効果が出るまで何本必要ですか?
一律の本数や成果は保証できません。まず相談テーマの異なる2本で制作工程を確認し、8本程度を同じ型で試し、保存、フォーム開始、相談化の変化から次のテーマを決めます。
まとめ|完成映像より判断材料を残す
不動産・リフォームのInstagram集客で、相談につながる施工事例には共通点があります。
- 投稿ごとに相談テーマと窓口が一つ
- 撮影前に許諾と広告上の表示事項を確定
- 物件条件、施工範囲、制約、担当主体を明記
- 課題、判断、結果を同じ30秒の型で説明
- 再生数よりフォーム開始と相談化を計測
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